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『0:34 レイジ34フン』

0:34 レイジ34フン [DVD]

ファインフィルムズ

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これはトレーラーがよくできてる。
観たくなる作り方だった。
で、観た。

Amazonだとやたら批判的な意見が目立つか。
紙一重でB級を脱しているような気配。
ホラーにはお約束的な展開は構わないのだ。
逃げるべき方向を間違うとか。
闘わなくてもいいのに闘うとか。
とどめをさせるのにとどめをささないとか。
だってそうじゃないと面白くならない。
説明不足なのも、私はそういうの好きだから気にしない。

多くの意見がそうであるように、
やっぱり前半の展開がGOODなだけに、
正体不明のIT(あえてそう呼ぼう)が出てきてからがいけない。
アレはちょっと、1時間あたりで出てきちゃったよ・・・ってショック。
『グエムル』なんかは逆に?超ド頭から出てましたけどね。
なんか動きが妙に人間臭いので、えーなんか幻滅、
もっと無機質な気持ち悪いヤツでいいのにとか思ったが、
設定がああであるなら、まあいいかと許す私。

まあヤツは地下の隠れ実験室で生まれた、
何らかの実験体かもしれません。だから哀れ、なのかなあ。
ヒロインもそれを感じて、たびたび攻撃の手を止めるのでしょう。
ああ、ヤツがマンディの子宮を執拗に刀で突いていたのは、
何がしかの恨みが、そこに、子宮を突くことに、込められていたのかもしれません。
そしてあーそうか、他にもあそこで生まれたヤツがいるかもしれんのですね。
ヒロインも実はそうだった・・・とかだったら面白いですね。
シルバー事件のシェルターキッズみたいな。
だから妙なシンパシー感じてたとか、ね。
あ、そう考えれば、ヤツがヒロインになんか妙な態度取ってたのも合点が!!
これ、この考え、けっこういいんじゃね?

あとスプラッタと呼ぶには血が少ない。気がする。
首切ったらあんな量ではすまないと思います。
個人的にはもっとヌルヌルでも大丈夫です。フィクションなら。
まあスプラッタじゃないのか。
しかしミステリとホラーの要素がいい按配、ではなかったなあ。
バランスが悪いのが難癖つけられる理由なのかな。
ちょっぴり感傷的な気配漂わせたりね。
どこいくんだよこの話って思わせたりするから。
やっぱりもっと人間味をダウンさせて欲しかったなあ。
人間モデルの化け物でよかった。

これあれだ、『クローバーフィールド』みたいな、
似非ドキュメントタッチにすればもっと怖さ増したな。
ちょっとB級雑誌の編集者とかがさ、
ネタに困って、地下鉄に住むホームレスに話を仕入れに行ってさ、
「最近行方不明になった仲間が何人かいて・・・。
この奥、行ったことないけど、何かいるのかもしれん・・・」、
なんて話を聞いて、これはネタになるかもって、
カメラ持って、深夜の地下鉄に潜り込んでいく・・・んで、ヤツとの遭遇。
ってどうですかこの展開。なかなか、ねえ。
遭遇時にはカメラもぶれるだろうし、
観てる方には正体も分かりにくいし、臨場感もアップで、
どうですか、誰か撮りませんか、この設定で。
ヤツさえ何とか描ければ、あとは低予算でいけるような。

と、ドンドン話が逸れてきたので、この辺で。

私は嫌いじゃないですな。この映画。
続編あったら観るね。

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