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井上夢人 - 『メドゥサ、鏡をごらん』

メドゥサ、鏡をごらん (講談社文庫)

井上 夢人 / 講談社

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 おそらくネタばれがあります。

 異様な死に方をした小説家の遺稿を探すうちに、
 主人公が奇怪な出来事に巻き込まれていくお話・・・なのだけど。
 一言では説明できないですね。
 この小説の奇妙さを生んでいる端的な要素は構造でしょう。
 冒頭から続く文章の書体が一般的なものではないので、
 これは何かあるなと勘ぐった私であるが、
 そしてそれはハズれなかったが、しかしこの展開は予想しなかった。
 他人の現実と自分の現実に相違が生まれ、
 やがて現実のみならず、自分をも失い始める主人公。
 読者はその主人公の思考を追うことで、
 自分を失っていく恐怖を味わうことになる。
 何が現実なのか。誰がおかしいのか。いや何がおかしいのか。
 自分は部屋にいたのに、部屋を訪れてきた恋人に、
 「いなかった」と言われる。
 こちらはこちらで恋人に何回も電話をしたのに、つながらない。
 「何回も電話した」という恋人に、「電話なんかこなかった」という主人公。

 ついに遺稿を見つけた主人公はそれを読み始めるが、
 奇妙なことにそれは今までの自分の行動そのままであった。
 自身が行ってきた調査が、いやその過程で感じた感情までが、
 そこに小説の形となって記されていた。
 なぜこんなものが書かれ得るのか? 

 もう、いよいよわからないですね。ゾクゾクしますね。

 そして私が読みながらうすうす思っていたことが、やがて文中で形になる。
 主人公の名前が小説中で一回も出てこないんですよ
 最終的に主人公は自分がいったい誰なのか分からなくなっていき・・・クライマックスへ。

 解釈はいくつかできるんでしょう。
 ひとつはこれ自体が、藤井陽造が書いた小説であるというもの。
 つまり藤井自体は物語の外に実在しているという解釈。
 これは一番つまらない考え方かもしれないです。
 むろん、たとえそうだとしてもこの物語自体の奇妙さが失われるわけではないですが。
 そしてこの考えでは、結局主人公は誰だったの?という問いに答えられない。

 もうひとつは、これが、呪いにかかった者の内面であるという解釈。
 つまり主人公は"藤井陽造"ではなく、名前は明らかにされないが、
 実在する人物であり、仕事はライターであり、菜名子のフィアンセであるという考え。
 だとすると、どこから彼はおかしくなったのだろう。言い換えれば呪いにかかったのだろう。
 主人公は幾度となく奇怪な体験をする。
 打ち合わせの記憶をなくしたり、部屋に入ったとたんに時間を飛び越えたような描写もある。
 奇怪な出来事に遭遇するきっかけのようなものが小説中には見えてこない。
 これが怖い。原因もなく記憶をなくし、"さっき"と"今"がつながらなくなる。
 (この辺りは小林泰三の「酔歩する男」を思わせたり)。
 もしかしたらここにある奇怪な出来事にはすべて、
 恐るべき整合性で、つじつまの合う答えが用意できるのかもしれない。
 (しかし私には用意できないし、"大風呂敷"という言葉も見かける)。
 小説の構造的な部分で見ると、もしかするとこれはたいしたことはないのかもしれない。 
 ループするような終わり方はどこか『ダレカガナカニイル・・・』にも通じる。
 自分が誰かを問いかけるような終わり方には『プラスティック』を感じる。
 あるいは『クラインの壷』でもいい。でも説明はついていない。
 何が起きたのか分からないままに終わってしまう。賛否両論だ。
 でも私はやっぱり主人公は"呪われてしまった"んだと考えるし、
 この分からなさが呪いの怖さだと解釈するし、
 それを描き切った(と私は受け取る)夢人さんはすげーなーと思う。
 じゃあなんで最終的に主人公は"藤井陽造"になってしまったの?他の誰でもなく?って思うけど、
 それは彼が藤井の後を追いながら、あずさに迫っていったからだと考える。
 最後の言葉が"メドゥサを見た"ではなく"菜名子"であったのも、
 主人公が実際は陽造ではないということを示しているのだと思う。


 私はこの本を古本屋で買ったのだが、最後の最後のページ、
 解説の後に薄い紙が挟まっていた。
 銀行のご利用明細だ。あさひ銀行からお金を下ろした、その明細が・・・。
 35,000円引き出して、残高およそ2,500,000円を示す明細・・・。
 ということはかつてこの本を読んでいた人物が、
 おそらくこの明細をはさんだであろう可能性が高い。
 いったいどんな人物なのだろう・・・。
 私はこの明細を元に、この人物に迫っていくのだった・・・。
 そして私が辿り着いたのは―
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なんか最近すごく眠い


 心に強い不安があると、
 ついとってしまう行動ってないですかね。
 昔、阿刀田高さんのエッセイに、
 花をきれいに感じるときは体調がよくないとき、
 みたいな話があったと思うけれど、
 あと散らし寿司つくるときも体調が悪い、
 みたいな話もあったかな?だけど、
 私の場合、不安があるととってしまう行動がある気がする。
 何ってわからないけれど、気がつかずにとっている気がする。
 今不安なことがあったりするんですね。
 明日何がしかの発表があるわけですが、
 まあ私個人に何か起きるわけではないのですが、
 間接的に関係あるって言うかね、そういう感じなんですわ。
 さてさて、どうなるか。
 今日は早く寝ようと思います。
 早く明日を迎えたい。

+++

 『メドゥサ、鏡をごらん』が予想外に面白い。
 いやつまらないと思っていたわけではないぞ!
 いやー面白い。井上夢人さんはなんかビビッとくる。

 今日も寝る前に布団で読む。
 どこまでも謎を広げて終わらないで欲しいとか、
 思ったりもする。勝手。

 ではまた。

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ときはきた


 こんばんは。
 ときはきた。
 とかいっても、なんのときだっていうね。
 
 旧友と会う機会があったんですよ。
 旧友というか幼馴染か。
 みんな頑張ってるなあと思ったわけですよ。
 いや決して自分が頑張ってないとはいわないけど?、
 いやあなんか負けてるなあと思ってしまった。
 というわけでなんとなく生活リズムを変えようと思った。
 こういうのはまずは気持ちからだ。と思ったりして。
 だらだらしないで時間を決めて動けば、
 少しでも自身を高める方向に時間を費やせるかもしれない。
 その機会が増えるだろうと思う。
 まあ"何もしない"のが大好きな私にはちょっと難しいけど(笑)。

 そういうときが来たということですね。だからどういうときだっていう。
 あーなんかブログかいてると、駄目かもしれない。気持ちが浮つく。
 関係ないか。書き方を変えればいいのか?
 よくわからない。まあ、まあ。
 別の話をしよう。

 +++

 タワレコでFACTがかかっていたと思うんだけど、
 一瞬まじでFINCHかと思ったよ。似てますよね1stのころとかに。

 GANTZのタエちゃん役が吉高由里子さんというのは。。。どうなんだ。
 ガンツファンの一人として思うのは、「違くね?」ということだけど、
 んー見せ方によっては見た目は似るのかもしれない・・・。
 だとするとあとは演技に注目ですね(別にエロい意味ではない)。
 いや好きですよ吉高さん。作品ひとつも観てないけど! 
 じゃあ岸本は誰なんだ! 誰がやるんだ! 
 てか映画自体観るか分からないんだったな私。

 本を買うけど読みはしないという典型的積読状態が続いています。
 でも今日も5冊525円で買いました。ブッコフ! あ、ブックオフ。
 何買ったか面倒なんで書きませんよ。
 読んで何がしか思うところあれば書きますんで。
 しばらくは井上夢人氏の『メドゥサ、鏡をごらん』です。
 久しぶりにドキドキな読書です。

 レイトの新作は・・・あとでHPに書こう(いつだ)。

 ではまた!

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つじつまあわせに精一杯の


 急に視界がクリアになったと、思える瞬間。
 それは何かを忘れるということかもしれない。

 何かが遠ざかるということかもしれない。

 ということで、今、私はなんとなく、落ち着いている。

 なんとなく、だけれど。

 何かに追われているような気もしないし。
 何かを追っているような気もしない。
 一時的なものかもしれないけれど、
 こういう気持ちのときは、明日からは、きちんと生きれそうだと思う。
 大げさだけれど。
 人にやさしくできるんじゃないか、なんて、思ってしまう。
 たまにはこういう気持ちも悪くない。

 別に下りてしまったわけじゃないよ。
 がんばらないわけじゃない。そういう意味ではない。

 いろいろ、のんびりやっていけばいいじゃないかって、そう思う。
 これがマイペースというやつだ!!
 無理はするもんじゃない。私は人生を楽しみたい。

+ + +

 関係ないが、ガリガリガリクソンのブログはすごいなあと思う。
 あの人はすごい人だと思う。いいとか悪いとかじゃなく。
 テレビで見せるのとは違う一面が見れますね。
 カオスですぜ。
 

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SUPERCAR - "PLANET"




 いまさらだよそんな
 いまなら ほら いえた
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人をうらやむだけが人生じゃないぜ


 男は女のことばかり考えていて。
 女は男のことばかり考えていて。
 どちらも思い出のことばかり考えていて。
 つまんねえよ。
 お前ら発情期かよ。
 共有できる話題がそれしかないのかよ。

 でも、反面、私は自身がそういう人間であることも知っていて、
 そこが嫌いだったりするのだ。黙れだまれと言いたくなる。
 自分にも他人にも。もっと面白いこと話してくれよと。

 つまらないことをつまらないと書いても仕方がない。
 やはり笑わせるものと笑うものがいる、幸せな関係がすばらしい。
 ということで笑っておこう。笑いたい。

 なんか日常がマンネリだ。いや日常はマンネリなのか。
 刺激がほしいので、明日はDVDでも借りるかもしれない。
 安い刺激か。高い刺激って何だ。
 いや、いや、観てないもので溜まってるものもあるのですが、
 それらはなんだか見る気にならない。
 しかししかし、寒いので、外出が億劫だなあ。
 コタツとTVは最強だなあ。 
 しかしPCとはドッキングしてないからなあ。そこがネックだ。
 してたら軽く引きこもるよ私は。
 

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こんにちは2010年


 あけましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願いいたします。

+ + +

 ミドリカワ書房の最新作は、ライヴ感ありますね。
 ライヴ映えしそうな曲が多い。
 しかしこれが『みんなのうた』シリーズ最終章だとしたら、 
 次はどうするんでしょうか。ガラリと変わるのかなあ。
 物語調からは確かにだいぶ前から逸脱してきてるモンなあ。
 今作の頭と最後がさよならの曲ってのも意味深な。しかしPOPだ。
 "笑顔だったなら"、いつ聴けるのかなあ。
 初小説はまだ読んでませんが。必ず読みますよ。

 『ホムンクルス』の11巻はかなり早く出ましたね。
 10巻がえらい待たせたと思ったら。
 しかし話が進まないなー(笑)。相変わらず。
 終わりが決まってるんですかねコレは。どう終わるんだろ。
 宙ぶらりんで終わりそうな気がする。
 現実感ってやつを手に入れるのかな。名越。

 『東京怪童』の2巻はサイケデリア増殖。
 だんだん入り組んだ展開になってきた。
 細かい伏線がただのネタなのか、それとも本流に回収されるのか、
 それがこれからの見所だと勝手に思う。
 頻出するサンバの歌は果たして主題を代弁しているのか。
 そしてハナが相変わらずエロくて困るなおい。 

 『おやすみプンプン』の6巻はどうだろう。
 書いてる方は多分これまでの作品と違う感覚なんだろう。
 だって他が普通なのに、主人公近辺があんなキャラだったら制約あるでしょう。
 でも読む方はなんか、なんかなあ。うーん。
 これまでの作品ではモノローグだった部分が、
 第三者の目線の語りになっているんだけど、それがマンガ感をなくしてます。
 昔の妙に間のある雰囲気が好きだったなあ。

+ + +

 まだ分かりませんが、もうひとつのブログ、
 これまでかなり頻繁に更新して来ましたが、
 いきなり間が空くことがあるかもしれません。
 分かりませんけどね。その可能性がある。
 まあこっちと両方チェックしてる人は稀だろうから、
 これは伝わらないかもですが、書かないよりはいいか。
 とにかくやめることはないんで、
 間が空いているように思えても、あたたかい眼で見守ってください。

 あ、ラルトラの新曲がフリーで1月1日に出るという公式情報があったのだが、
 まだリリースないですね。1月上旬ということになるのかな。
 あっちで新年最初に取り上げるのはその曲になる予定だったのだが。

+ + +

 傷つきやすいくせに傷ついていることをひけらかすのは、
 果たして何の意味があるのだろうか。
 蛇が自分の尻尾を食ってるみたいな。
 傷つかないような自分になることの方が、
 その方法を画策するほうが、大事ではあるまいか。
 
 関係ないが、2010年の抱負は恐れないことだ。ひらめきに近い。 

+ + +

 年賀メール来るかと思った人から来なかったので、
 送るかどうか迷ってる。まあ、大した話じゃないけど。
 送るさ。

 ではまた!

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