GANTZ - 第16巻 -

ガンツ16巻を読みながら思う・・・。んーやはり今のところ僕の中でのクライマックス(最も盛り上がったところ)は仏像編と、新宿大虐殺の件(くだり)だなあ。今後仏像編以上に星人との対決を盛り上げるのは難しい、ような気がする。なんたって仏像編ではそれまで一緒に戦ってきた加藤も岸本も、生還したら玄野の彼女になる予定だったアンジェリーナ・ジョリー似の娘も、サダコも北条も・・・そう、玄野以外はみんな「死んで」しまったのだから(おそらく)。読んでてドキドキしたの自分でもわかりましたもん、あそこは。どうなるんだろうって。そんな風にあそこでは登場人物の「死」がドーンと積み重なったから、もう「死」だと惹きつけられないんですよ、読み手としての心が。加えて「仏像型の生物」っていうアイデアね。仏像ってシリアスながらも(いや、だからこそか)、ルックス的にある種の怖さがあって、それが「生物」として動くことの恐怖が、あの仏像編からは意図的にしろそうじゃないにしろ放射されていたわけですよ。だからやっぱ読んでて惹きつけられたんですよねー。「こえーなこの星人、しかもつえーし、どうなるんだよコレは」って。

新宿大虐殺の件では、和泉が黒人に扮装して新宿で銃を乱射するわけですが、あそこも相当ビビリました。「おいおいおいホントにやるのかい・・・ヤバイよ・・・」ってな具合ですよもう。ここでも大量の「死」が読み手の前に投げ出されるわけですが、ここの「死」は上のものとは趣が違うわけで、何も知らない一般人なわけですよ、銃弾に倒れていくのは。そして「新宿」という、まあどメジャーな地が事件の舞台であり、街並みの詳細な描写、しかもそれがコンピュータを利用した描写であるから、どこか冷たさを滲ませていて、その風景の中で銃を乱射する和泉と、逃げ惑う人々、ここに妙なリアリティ(とは言っても自分がその場にいる感じではなくて、TV画面を通じて見ているようなリアリティ)があって、素直に恐怖を覚えました。加えて、その和泉と格闘家(というかストリートファイターというか)風大左衛門の対決(風はあえなく撃沈→射殺)、そして続くサイキック2人組みと和泉の対決もハラハラドキドキだった、師匠が「力」を使い、銃弾を手で弾きながら和泉に迫る光景、いま一歩のところで眉間を貫く銃弾の衝撃、チェリーも「力」を使い和泉を上空まで持ち上げるが、ひるまぬ和泉は引き金を引き、チェリーの頭を撃ち抜く・・・和泉強し!この一連の対決も、勝敗が読めぬものだったので、非常に興奮したのを覚えている。

その2つの箇所が僕の今のところのクライマックスであるのだが・・・この16巻では、また異なる「死」が描かれる。玄野の最愛の人、小島多恵の死。しかもミッションのターゲットという形で、和泉に一刀両断される。玄野は必死で、それこそ必死で彼女を守ろうとしたわけだが、それはかなわなかった。でもここで僕はあんまり衝撃はなかった・・・。なぜかなー、玄野がレイカとデートしてしまったから?そうかなあ、それとも小島が自分の意志で玄野のところに戻ってきた結果、和泉に切られてしまったから?よく分らない。小島が泣きながら駆け寄ってくるところは、玄野、愛されてるなあってことが伝わったワンシーンだった。でもねえ、小島の死には鈍感だった僕も、彼女の死後、玄野の元に誕生日プレゼントの肖像画(小島作)が届いたときには泣いてしまいました(思ったより単純な俺)。ボロ泣きです。ガンツ読んでる中で1番泣いたね・・・。泣くような漫画じゃないって?オレは泣いたんだからいいじゃないの。

まあ作者の奥浩哉さんのインタビューを読むと、ストーリを通してこれを描きたい!というよりは、漫画だからこそできる、やってみたい表現がいろいろあんだよ!って感じなんで、余計にラストが気になります。ときには迷走もあるでしょうが、僕は見守ってますよ!ちなみに今日のBGMはCOLOR FILTER、「SILENT WAY」。

おやすみなさい。

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