『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』
リアルタイムで体験していないし、
詳細な情報も頭に入っていない私としては、
ドラマとして観てしまうのです。
思想的な部分は当然詳しい説明はないので、
矢継ぎ早に繰り出される論理は半ばスルーしてしまう。
3時間以上ある長丁場ですが、まあでも駆け足な印象があります。
当然ですけれど。
中盤かの「総括」という言葉が頻出し、
それがリンチへと移行する過程が描写されていますが、凄惨です。
破綻しているのは確実なのに誰も声を大にして指摘できない状況が、
「革命」の名の下に作られてしまっている。
精神的・肉体的苦痛の中で自らを省みる(厳密には違うかもしれないが)ことなど
できるわけがない。何の合理性もない。
革命に対する熱は感じられるものの、
そこにドラマを感じてしまうのは、私に思想性がないのと、
思想的な部分が掘り下げて描かれていないのと(主眼ではないんでしょう)、
現代の社会的状況が革命にリアリティを持たせていない?のと、ではないか。
だから赤軍がたどった道と言うよりは、
ある集団の中での派閥、意思統一の難しさ、
というようなものを強く意識させられた映画。
リアルタイムに体験した世代にはどう映るのか。
今度聞いてみたいと思います。
並木 愛枝(なみき あきえ)さん、光ってました。
by BUG_life_wave
| 2010-02-09 00:22
| テレビ/映画